不動明王

《〈梵〉Acalanāthaの訳　五大明王・八大明王の主尊。魔軍を撃退し、災害悪毒を除き、煩悩(ぼんのう)を断ち切り、行者を守り、諸願を満足させる。岩上に座して忿怒(ふんぬ)の姿で火焔の中にあり、右手に利剣、左手に索縄を持ち、心の内外の悪魔をはらいます。

不動明王は、日本では「お不動さん」の名で親しまれ、私たちにとって拝みやすく身近な存在であります。しかし不動明王を拝むということは、宇宙の中心に向かって拝むということになります。これは自らが中心に溶け込み、宇宙と一体になるという思想にもとづくものです。